2024年10月12日 (土)

Google の Cloud Translation API Advanced Service (v3) って昨日は不調でしたか?

このブログに書くのは初めてだと思うのだが、数年前から Google の Cloud Translation API というものを使っている。主に Advanced Service、通称「v3」。

それで、昨日、この API を使うあるツールを修正していたら、そのツールが動かなくなってしまった。

ちょっと大掛かりな修正 (機能追加) をやっていて、しばらくビルドできない状況が続いていたが、やっとビルドできるようになったので試したところ動かなかった。それだけなら至極よくあることだし、特に驚くようなことではないが、今回触ったのはコンテンツの部分だけなのに Cloud Translation API を呼び出す部分で例外が出ていた。ちょっとしたラッパークラスを自分で作っていて、そこは一切触っていなかったのだが、そのクラスの中で。Google.Cloud.Translate.V3.TranslationServiceClient.DeleteGlossary というメソッドの呼び出しが失敗して Grpc.Core.RpcException になる。

例外の StatusCodeInvalidArgument だった。Status.Details を見ても単に "Invalid argument." と書いてあるだけ。当惑したのは、このメッソドには引数が一つしかなく (実際は二つあるのだが、もう一つは省略していた)、文字列型で、そこには毎回固定の文字列を渡しているだけだったからだ。(その文字列は削除する glossary の識別子のようなもので、そのツールでは固定の glossary を一つだけ使うので。) もちろん、その文字列も今まで動いていたものから変更していない。もうちょっとエラーの詳細が知りたいところだが、「InvalidArgument」という以上の追加情報は得られないようだった。

最初に考えたのは、例外が発生するのはこのメソッドだが、実際に間違っているのはこれ以前の Cloud Translation API の呼び出しで、たまたまこのメソッドで間違いが発覚するのではないか、というもの。それで、ほとんど何もせずにこのメソッドに来るようにパッチしたコードを作り、少しずつ呼び出しを増やして原因を探ろうと考えた。ところが、何もしなくてもこのメソッドはエラーになる。クライアントオブジェクトを作って、クレデンシャルを設定して、それですぐ削除しても例外。クレデンシャルの設定に間違いがあるならその部分でエラーになるはずだし、そもそも削除の前の手順はさっきまで問題なく動いていたし。(ちなみに、削除するべき glossary は存在していたし (それはすぐに調べた)、もしも存在しない glossary を削除しようとすると StatusCode.InvalidArgument ではなく StatusCode.NotFound になることは分かっていた。)

いろいろと小さなテストコードを書いて状況を調べたりしたのだが、原因どころか、何が起きているのかもさっぱり分からず。もう深夜になっていたので、あきらめて寝た。

それで、今朝だ。朝起きてすぐに調査の続きをやろうと思ったら … 例外が発生しません。問題なく動きます。

いや、その。動いたからいいとも言えるが、昨日のアレは何だったんだ、と。Google さん、勘弁してよ、と。

とりあえず、不満の掃け口として、ブログに書いてみました。

ということで、たった一つの事象を一般化して導き出した法則:

Google の Cloud Translation API は、勝手に不調になって謎の例外が起きることがある。
その場合、放っておけば翌日には回復する。

(うーむ、本当だろうか?)


ちなみに、Cloud Transationi API を使い始めたころに作ったサンプルがここにあります。GCPのアカウントがあれば API を使った翻訳を試してみることができます。 (トラブったツールはこれじゃありませんがもしも機能これを動かしたら、一部機能は動作しなかったはず。DeleteGlossary 呼ぶ場所があるので。)

2024年10月 1日 (火)

git の「ワークツリー」という用語

日本語で git のことを解説している記事を読むと、初心者向けのものも、かなり高度な内容のものも、だいたいどれも「ワークツリー」という用語を使っているようだ。記事によっては「作業ツリー」になっている場合もあり、また work tree とアルファベットで書いている場合もあるが、アルファベット表記の場合は worktree と一語で書いている記事と work tree と二語で書いている記事が両方あるようだ。

それで、本来英語ではどういうのかと思って git の公式の (英語の) ドキュメントを調べた。そうしたら、なんと、work tree でも worktree でもなくて working tree と呼ぶのが正しいようだった。

びっくりだ。

git のコマンドには、git worktree というものがあって、これは一語の worktree が正しいサブコマンド名。また、git が受け付ける共通オプションの中に --work-tree= というものがあって、これは work tree と二語で書く (ものを、単一のオプション名にするために間にハイフンを入れる) のが正しい。コマンドとしてはそれが正しいのだが、ドキュメントの説明の文章が、それを指す言葉としては、worktree とか work tree とかは使われてなくて、一貫して working tree という言葉を使っているのだ。少なくとも、git の公式ドキュメントは。(The Git Reference Manuals も、Pro Git も。どちらも英語版。) 

それで、Reference Manual はだいたいどれも公式の日本語訳があったなと思って調べたところ、どうやら公式訳は「作業ツリー」と訳しているようだった。ただ、一か所だけ、用語集が「作業ツリー (working tree)」と英ママ (というか、対訳?) で書いている。

ということで、git のこの用語は、英語は「working tree」で、日本語は「ワークツリー」または「作業ツリー」ということらしい。


なぜ、英語の working tree をカタカナで書くと「ワーキングツリー」ではなくて「ワークツリー」になるのか。

すぐに思いつくのは、コマンドに出てくるのが worktree と work-tree なので、それが正しい用語だと思い込んでしまった、というもの。また、英文の公式ドキュメントを読まずに、日本語の解説記事ばかり読んでいるとどれも「ワークツリー」と書いてあるので、それを覚えてしまう人が続出して広まった、というもの。ストーリーとしてはもっともらしい。

でも、意図的にそうしている可能性もあるかもしれない。それは、世の中には英語からカタカナ表記を作る際の「ルール」みたいなものがあって、その中に「~ing は省く」みたいなのがあった気がするからだ。(「あるからだ。」と書こうとしてウェブで調べたが、そのルールを発見できなかった。なので「気がするからだ。」と書いた。私の思い込みかもしれない…。)

実際はどういう理由なのだろうか?

 

2024年8月13日 (火)

エクセルの「区切り位置」という機能

マイクロソフトのエクセルには「区切り位置」という機能がある。いわゆるCSVのように、項目をコンマとかタブとかで区切って並べたテキストファイルの各行がまとめて一つのセルに入ってしまっているものを、項目ごとにバラして複数の列に入れ直す機能だ。(この機能についてちゃんと知りたい人はネットで検索すれば、解説記事が大量に見つかる。) 

Text_to_columns-ja

これはかなり昔からある機能で、便利なので私もときどき使うのだが、「区切り位置」という名前が直観的でなくて覚えられず、使うたびにメニュー (リボン) のどれだったか分からなくて毎回苦労する。この機能を使うときには「区切り位置指定ウィザード」というダイアログが開いて、どうやって各項目を切り分けるのかを選ぶようになっている。おそらく、それが「区切り位置」という名前の理由なのだろうと思ってはいた。この命名センスはどうなのかともずっと思っていた。(そんなことを考えているのに「区切り位置」という名前が覚えられないのもちょっとアレだが。)

ところで、Google Spreadsheetにも同じ機能があるのだが、そちらは「テキストを列に分割」という名前になっている。こっちの方がずっと分かりやすいし、機能の存在を知らない人がたまたまメニューで見かけても、何をやる機能か予想がつくんじゃないかと思う。(「区切り位置」の機能は、名前か想像するのは難しいだろう。)

それで、私は「マイクロソフトの (またはエクセルの) 開発チームの命名センスは変わっているのだろうな」と思っていた。ずっと。でも、そうじゃなかった

今朝気づいたのだが、エクセルの英語版では、この機能は「Text to Columns」という名前だったのだ。つまり「テキストを列に」だ。分かりやすい。

Text_to_columns-en

つまり、命名センスがおかしいのは、エクセルの開発チームじゃなくて、エクセルのUIを日本語に訳した人だったのだ。ってゆーか。英語の「Text to Columns」という言葉を見て、それをそのまま翻訳したら、「区切り位置」にはならないよね。絶対に。だからこれは「単純に『テキストを列に』なんて訳しても、日本語圏の人には意味が分からないだろう。言葉を訳すんじゃなくて、内容が伝わるように分かりやすく言い直そう。」と考えた上での訳としか思えない。思えないのだが… これって分かりやすくなっているどころか、意味不明になってますよねえ。

いったいどうしてこういうことに…。

2024年7月22日 (月)

日本語Windowsのdotnetコマンドの出力を英語にする方法

.NET SDKの「dotnet」コマンドをWindowsにインストールすると、メッセージは「OSの言語」で表示される。つまり日本語Windowsだと日本語メッセージになってしまう。日本語話者なのでちゃんとした日本語メッセージならうれしいが、誤訳ばかりで意味不明なメッセージはいやだ。

そういう場合は DOTNET_CLI_UI_LANGUAGE という環境変数を en に設定すれば英語メッセージになる。fr ならフランス語、de ならドイツ語。好きな言葉を選べばOK。どれも日本語よりは大分まともらしい。(英語以外は私には評価できませんが。)

ただの環境変数なので、どうやって設定してもいいのだが、お勧めはアカウントに設定してしまうこと。こうすればcmd.exeでもPowerShellでも、あるいはvscodeが直接スポーンするような場合も効く。

[設定] > [システム] > [バージョン情報] > [システムの詳細設定] > [環境変数] から設定できる。

Dotnet_cli_ui_language
実行例はこんな感じ。
Dotnet

2024年7月19日 (金)

Snapdragon Dev Kit for Windows を購入してしまった

勤務先をクビになったこともあり、Snapdragon Dev Kit for Windows というものをポチってしまった。Snapdragon X Elite を搭載したミニPCで、Windows+PCをターゲットとした開発作業に最適ということになっている。Windows Dev Kit 2023の「AI対応版」という説明を見かけるが、Windows Dev Kit 2023はマイクロソフト製だったのに対して、こちらはQualcom製だ。(どちらの会社もPCの組み立て工場を持っているわけではないと思うので「XX製」というのは責任の所在という程度の意味だと思うが。)

送料込みで通常価格$899のところ、10%OFFクーポンをもらったので$809.10だった。クレカの請求額は¥127,045になるらしい。割高感があるが、円安なのでこんなものかな。

アメリカから発送し5日程度で届くとのこと。ちゃんと来るだろうか。


7月23日追記

いよいよ届くかなと思ってOrder Historyを確認したら、Est. Delivery (お届け予定日) が8月16日に書き換わっていました。なんだ、それ。悲しい。


8月1日追記

住所に使用できない文字が含まれているので修正せよ、みたいなメールが来た。それでウェブサイトにアクセスしたら、またもお届け予定日が変わっていて、今度は9月5日になっていた。どんどん遅くなっているが、それどころか、確認した日からお届け予定日までの日数も増え続けている。5日後 → 23日後 → 35日後。予定日変更に関する連絡や説明などは一切なし。不愉快だなあ。

とりあえず住所は修正したが、もうキャンセルしちゃうかなあ…。


8月10日追記

先週「もうキャンセルしちゃうかなあ」と書いたが、実際はそのまま放置してあった。しかし、ハローワークで面白くないことがあったので、半ば八つ当たりで発注をキャンセルする気になってArrow Electronicsにアクセスした。

すると、なんと、またまたいつの間にかお届け予定日が変わっていたのだが、今回は初の前倒しで、8月16日予定になっていた。つまり1週間後だ。7月23日の状況に戻ったとも言える。

1週間なら待ってもいいなあ、などと、また気が変わり、オーダーはキープ。さて、今度こそ無事に届くのでしょうか。


8月16日追記

届きませんでした。本日のお届け予定日は8月20日とのこと。

しかし、いったい何なんでしょうね、この予定日が頻繁に変わる販売システムって? 何らかの理由で計画通り生産できていない? 生産は計画通りなのだが、お得意様や大口注文が入るとそっち優先で出荷してしまい私のような重要でない顧客の分は後回しになる? そもそも生産計画と無関係に適当にお届け予定日を決めている?

8月16日追記2

ebayに出品している人がいる。https://www.ebay.com/itm/305712232803
新品未使用で2個あるとのこと。(まとめ売りじゃなくて1個ずつの販売。)

価格は、なんと$2,499.00。標準価格の約3倍。いわゆる転売ヤーさんなんですかね。そうだとしても、どうやって入手したのかは気になる。「これは絶対品薄になる」と予測して、販売開始から秒で何台も発注した感じですかね?

※ 関係ないけど、ebayは同じものを複数販売する場合「×個あります」という形で出品できる。上の出品もその仕組みを使って2個販売している。逆に、同じ人が全く同じ商品を多数出品することは禁止されているらしい。メルカリもそうすればいいのに。


8月18日追記

今見たら、上に書いたebayの出品は残り1台になっていました。つまり、1台売れたってことですかね。そういう意味では、元々もっとたくさんあったのが、16日には残り2台になっていたという可能性もあるわけで。

PS5のような一般消費者向けの商品でなくても、転売ビジネスは成立するということなのでしょうか。

まあでも、検索してもSnapdragon Dev Kit for Windowsを売りに出しているのはこのebayの出品者しか見つからないので、「転売ヤーたちが買い占めてるから一般人が購入できない」わけではなさそう。


8月20日追記

お届け予定日は8月20日から変わっていないが、order statusも「pending」のまま変わっていない。これは1か月以上前に注文した直後からずっと同じ。pendingは解釈が難しいが、まだ出荷されていないのは間違いないのだろう。


8月23日追記

実は20日の追記を書いた後で、カスタマーサポートに問い合わせた。

ウェブでContact Supportというページを見ると、アメリカとイギリスと中国の電話番号が記載されているが、これはパス。よくあるウェブ問い合わせフォームもあったので、そこから「estimated delivery dateを過ぎていますがどうなっているのですか?」みたいなことを書いて送信。その後24時間待ったが返事がない。

それで、あまり気が進まなかったが「テキストチャットサポート」を試してみた。最近のチャットサポートはたいていAIが返事をするのだが、Arrowもそうで、意味のある回答が得られない。たいてい、しばらくチャットを続けているとAIがあきらめて人間を出してくれるので、それまで付き合う必要がある (これがイヤなのだ、私は)。で、ついに「それでは人間のオペレーターに交代します」みたいになって人間 (と思われる) サポート要員が出てきた。「予定日を過ぎても出荷されていないようなのだがオーダーが今どういう状況なのか知りたい」みたいなことを言うと「状況を確認しますのでしばらくお待ちください」みたいなことを言われた。これは普通だ。しかし、そのまま無言。しばらく (1分くらい?) 待っても無言のままなので「Hello?」とか「Are you still there?」とか何度か入力してみるが全く返事がない。その後5分ほど無言が続いたので「じゃあ、返事はメールで送ってください」みたいなことを書いてセッション終了。それが21日。

で、翌22日も音沙汰無だったが、今日23日にメールが来た。「Your order is currently processing, and we're doing everything we can to get it delivered to you right on time.」だと。「注文は現在処理中です。予定通りに届けることができるよう全力を尽くしています。」みたいな感じか? まあ定型文なのだろうが。「いや、だから、もう予定を過ぎてるから問い合わせたんだけど。そもそも発注したときの予定から1か月過ぎてるんだけど。」と思ってウェブのOrder Statusを確認したところ、予想通りというか何というか、またお届け予定日が書き換わっていて、今度は9月20日になっていた。


9月2日追記

もう待てないという気持ちになったことと、他に欲しいものができてしまったことから、今度こそ (8月10日の追記参照) Snapdragon Dev Kit for Windowsはキャンセルすることにした。

Arrow Electronicsの通販サイトでキャンセルボタンを探すが見つからない。FAQを探したら「商品によってキャンセル方法が違うので、チャットで問い合わせろ」みたいに書いてある。そこでAIチャットから問い合わせる。が、一向にキャンセル方法を教えてくれない。最初はいろいろと長く書いていたのだが「何を言っているのか分からりません。別の言い方を試してください。」みたいなことを言われる。ひょっとしてキャンセル要求が来ると分からないフリをするように訓練されたAIなのかとも思ったが、何回か表現を変えて繰り返すが変わらず。最後に「I want to cancel my order!」と入れたら (最後のビックリマークが効いたのか?) ついに「人間のオペレーターに交代します」になったが、十数秒後に「現在対応できるオペレーターがいません。後ほどメールで連絡します。」となって終わった。

で、また待たされるかと思ったら、今度は数時間でメールが来て「注文をキャンセルしたいのですね。喜んでお手伝いします。」みたいに書いて来た。それで「すでにこの注文はキャンセルできました。」(the order has been successfully canceled) と書いてあったので、キャンセルは対応が早いなと思ってウエブサイトを確認したところ、キャンセルされておらず、相変わらずstatusがPendingで、お届け予定日も9月20日と表示されるままになっていた。

むむむ。


9月5日追記

キャンセルできたかどうか不安だと思っていたところ、昨夜 (4日) 「Delivery update (配送状況のお知らせ)」というメールが来た。「お客様のご注文は9月後半に必ずお届けします」みたいに書いてある。キャンセルできていないのかと驚きウェブサイトを確認したところ、statusがCancelled (キャンセル済み) になり、金額も$0.00になっていた。なぜメールが来たのか分からないが、注文は無事にキャンセルできているように見える。

メールには「仕様変更のお知らせ」も含まれていて「Your device will now ship with a USB-C to HDMI dongle, in lieu of an embedded HDMI port.」と書いてある。「内蔵HDMIポートの代わりに、USB-CからHDMIへの変換器を添付します」という感じか。つまり、「HDMIポートは削除になった。代わりに変換器を付けるから許してね」ということだろう。確かに製品仕様も書き換わっている。

Changes_20240905092401
今の製品仕様: Snapdragon-Dev-Kit-for-Windows-Product-Brief-original.pdf
注文したときの製品仕様: Wayback Machine (archive.org)

よく見ると価格も変わっていて (値下げ)、私が注文したときには$899.00を10%オフのクーポンで$809.10になったのだが、今はだれでも (クーポンなしでも) $809.10のようだ。ちなみに販売サイトの在庫状況は「在庫なし、入荷予定: 13週間後」のようだ。

なんか、もう、いろいろグダグダですね。

2024年2月28日 (水)

I225-V driver

インテルI225-V (2.5Gb Ethernet) のWindows 11用ドライバーを単体で入手して手動でインストールしたい場合、「インテルイーサネット・アダプターコンプリート・ドライバー・パック」というものをダウンロードして、この中からファイルを取り出すことができる。(中点の入り方が気持ち悪いが、これが正式な日本語名称らしい。)

かなり大きなzipファイルをダウンロードして展開すると、たくさんのフォルダーに分かれてたくさんのファイルが入っているが、その中のPRO2500/Winx64/W11というフォルダーに入っている5本のファイルがI225-Vのドライバー。これら5本のうち、readme.txtを除く残りの4本のファイルをzipから取り出して適当なフォルダーに入れておき、e2fn.infを右クリックして [インストール] を選べばインストールできる。

インテルイーサネット・アダプターコンプリート・ドライバー・パックは インテル® イーサネット・アダプターコンプリート・ドライバー・パック (intel.co.jp) からダウンロードできる。

この zip ファイルには、ほとんどの インテル® イーサネット アダプターで現在サポートされているバージョンの Windows*、Linux*、および FreeBSD* 用のインテル® イーサネットネットワークドライバーとソフトウェアがすべて含まれています。

ということなので、Windows 11以外のOSや、I225-V以外のチップのドライバーを探している人にも役に立つかもしれない。

2023年8月30日 (水)

Bing Translator ではなく Google Translate を勧める Microsoft Bing 版 ChatGPT

最近はやりのChatGPTの話。と言っても、最近は、WindowsのMicrosoft EdgeブラウザーにBing Chat (Microsoft Bing版のChatGPT 4だと言われているAI会話システム) へのボタンがあるので、これを使うことが多い。この話題も本家のChatGPTではなくMicrosoftのBing Chatの話だ。家庭用PCのOS市場における独占的地位を利用して劣勢な自社AIサービスを利用者に押し付けるのは法律上どうなのかとは思うが、ブラウザーに専用のボタンがあるのは便利なことは確かだ。

さて、ChatGPT は多言語対応していて、英語で話しかければ英語で、日本語で話しかければ日本語で返事をする。回答内容はどちらの言語でもおおむね同じだが、参考資料を要求した場合などは、それぞれの言語で書かれている資料を優先するらしく、異なる資料を勧めてくることが多いような気がする。なかなか賢い。Bing Chatも同じような動作をする。

なのだが、さっき、英語で質問して参考資料を教えてもらい見に行ったら日本語のページだった。しかも、かなりへたな、一昔前の機械翻訳システムで訳したような日本語だった。「日本語のちゃんとした資料はないだろう」と思ったから英語で質問したのに、これでは困る。そのサイトの言語選択を探したり、ブラウザーのデフォルト言語を日本語から英語に切り替えてみたりしたが、へたな日本語のページしか出てこない。そのサイトは全体が初めからダメな日本語で書かれているようだった。

そこで、Bing Chatに戻って、この参考資料と同様の英語の情報を教えてくれと (英語で) たのんだ。そうしたら、

135431

と来たよ。「申し訳ありませんが、参考資料 1 の英語版は見つかりませんでした。ただし、Google 翻訳を使用してページを英語に翻訳できます。」だね。(お勧めに従い Google翻訳で訳した。)

MicrosoftにもGoogle翻訳と同様の機能を提供するBing Translatorというサービスがあるのだが、そっちを勧めないんだね。汎用ChatGPTをBing Chatにtransfer (というかdomain adaptation) する際のfine tuningが不足している感じ? それとも、単に正直 (ソンタクなし) なだけ?

2022年5月28日 (土)

equal

「equal」という英単語はプログラム関係の文章によく登場する。これは名詞としても形容詞としても動詞としても使える単語で、文章を読むときには注意が必要だが、意味はいつでも「同じ、等しい」ということなので文意を誤解することはあまりない。ただ文法的な制約がややこしくて、英作文のときにはとても困る。

形容詞として使う場合、等しい相手がある場合にはtoを入れて「A is equal to B」と言う。「A is equal B」とは言わない。でも動詞として使うときには常に他動詞で自動詞にはならない。だから「to」を入れてはいけない。つまり「A equals B」が正しく「A equals to B」は誤り。あと、形容詞なら主語を複数にして「A and B are equal」と言えるが、動詞で「A and B equal」とは言えない。(「A and B both equal C」などのように3つ目が必要。)

名詞のequalは「等しいもの」を表す。等しい相手は所有格やofで表すようだ。「A is an equal of B」とか「A's equal」のように。「He is not my equal」という有名な政治家の発言があるらしいが、これは「彼は私に匹敵する人物ではない」というような意味らしい。(形容詞で言い換えれば「He is not equal to me」、動詞で言い換えれば「He doesn't equal me」かな。)

なお、Google翻訳は名詞のequalをよく「平等」と訳すみたいなのだが、いろいろな英語の辞書を調べても、equalという名詞が「平等」というような抽象概念を表すことはないようだ。「We all treat each other as equals」のような言い回しがあって「我々全員は互いを平等に扱う」ということなのだが、この英文と和文を比べるとequalが「平等」を表す言葉みたいに見えるが、それはちょっと違う。このequalsは名詞の複数形だが、もしもこれが「平等」という抽象概念を表す言葉であれば複数形にはならず「equal」のはずだ。このequalsは「(自分と) 等しい (価値のある) 人たち」というような意味で、「我々全員は互いを『自分と等しい価値のある人たち』として扱う」と言っているのだ。この「自分と等しい価値のある人たちとして」を短い自然な表現として「平等に」と訳しているわけだが、このequalsはあくまでも「等しいひと (もの)」を意味していて、等しいという概念を表しているわけではない。

「等しいという概念」を表す言葉は別にあってequality。英和辞典を引けば先頭に「平等」と書いてある (と思う)。equalityという名詞には数学の「等式」という意味もあり、専門用語が出ている辞書なら載っている (equationともいう)。

ちなみに、形容詞のequalには反対語があってunequalなのだが、「unequalである (等しくない) という概念」を表す名詞はunequalityじゃなくてinequalityなのだそうだ。数学の「不等式」もinequality。数学用語では、等しい方はequalityもequationも等式の他に等号も意味するのだが、等しくない方はinequalityが等式で、inequationは不等号として区別するのだそうだ。本当に?

なお、大抵の辞書はunequalityとかinequalとかは単語として掲載していないが、大きな辞書の中にはinequalを載せているものもあり、unequalと同じ意味のまれな形容詞としている。また、普通の辞書はunequalを形容詞 (のみ) としているのだが、大きな辞書の中には、これを名詞とか動詞とかとして使えるとしているものもないわけではない。私は個人的に、「標準英語にそういう使い方がある」のではなくて「勘違いしてそういう使い方をしてしまう例もないわけではない」という程度の意味かと思っているのだが、まあ素人なのでよく分からない。

2022年1月16日 (日)

セキュアブートとBitLockerでハマりかかった話

新しいノートPCを買った。ドスパラのGalleriaでRL5C-R35という型番のRTX 3050付きのやつ。今朝届いたばかりなので様子を見ているところなのだが、WindowsをProにアップグレードして注文したらBitLockerが有効になって届き、それに気付いていたにも関わらず回復ドライブを作っていないうちに試しにUbuntuを(LiveCDで)起動してみたところ、Microsoft様の怒りに触れて「回復キーを入力するまでWindowsを起動してやらない」みたいな状態になってかなりビビった。幸い、電源入れた直後にマイクロソフトアカウントとリンクしていたので、そっちから回復キーを入手できて事無きを得た。

しかし何年か前だったら、私はマイクロソフトアカウントなんか入力せずにローカルアカウントで初期設定していたはずで、そうしたら回復キーを入手する手段がなくて途方に暮れていたのではなかろうか。危なかった。いやー、なんというか、本当にセキュアブートは怖いわ。

あと、これって、購入直後じゃなくても、セキュアブートでBitLocker使っているWindows 10なら、初めてUbuntu起動した直後に起きる問題なんじゃないだろうか。そう思ってウェブで調べると、BitLocker使っているWindows PCとデュアルブートでUbuntuをインストールする方法みたいな話が多数見つかり「インストールする前にBitLockerを無効にしておきましょう」って書いてあるのだが、インストールせずに動かした場合のトラブル情報が全く見つからない。

ひょっとして、普通は何も問題が起きないものなのだろうか?

いやー、セキュアブートって謎だわ。

2020年12月27日 (日)

ドスパラでRyzen 7 5800Xが購入できた

前回の記事「amazon.com で Ryzen 7 5800X が購入できない…」の続き。

相変わらず主要な通販サイトでRyzen 7 5800Xの在庫を確認しては嘆息する日々が続いていた私だったが、つい先ほど(日曜日の14時ころ)ドスパラの通販サイトを見に行くと、なんと在庫がある!

すかさずカートに入れ、マザボとクーラーも必要なので一緒に購入(ASRock B550 PG Velocitaと虎徹 MarkII)。明日届くそうだ。さすがドスパラ。素晴らしい。

で、せっかくだからまたブログに書くかと思い立ち、他のRyzen 5000の在庫状況も確認しておこうと思って検索すると… 在庫があるのはRyzen 5 5600Xだけ。5800Xは見慣れた「在庫切れ」に戻っていた。どうやら購入できたのは単なる偶然のギリギリセーフ状態だったらしい。「いやー、なんというラッキー」と思って、何とはなしに再び商品検索画面に戻ると、5600Xも在庫切れになっていた。

最初に5800Xをポチってからここまで約30分程度。昨夜は在庫切れだった5800X(夜10時ころに確認していた)が、いつから在庫ありになっていたのか知らないが、Ryzenの5000シリーズは本当に入荷するとすぐに売り切れてしまう状態が続いているのだと改めて実感したよ。

しかし、なぜこんなことになっているのだろう。AMDの予想を超えて売れまくってるってことなのか?それとも、そういう単純できれいな話ではない何かがあるのだろうか。

より以前の記事一覧